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【AI教育活用研修】三重県立名張青峰高等学校様 導入事例
「AIの凄さ」よりも「よりよい学び」を。 生成AIと学習評価理論が融合し、
授業のあり方が変わる。名張青峰高校が踏み出した一歩。

「ICT活用や生成AIの利用は進めているけれど、今の実践をさらに進化させるための『確かな視点』が欲しい。」
2026年、三重県立名張青峰高等学校様で実施された「AI教育活用研修」は、そんな現場のさらなる向上心から始まりました。
単にAIを便利に使う方法を学ぶのではなく、AIを通じて「よい教育」とは何か、そして「評価」がいかに生徒の学びを支えるのかを問い直す。その120分間の研修が、先生方の授業観に新たな光を当てました。
今回は、教務部の向山明佳先生、英語科の松原優莉先生のお話と、参加された先生方のリアルな声をもとに、本質的な教育DXに挑む学校の姿をお届けします。
「地に足のついたAI活用」を求めて
名張青峰高等学校様は、もともと1人1台端末(Chromebook)を積極的に活用し、教育DXの先頭を走ってきた学校です。しかし、そこには「ツールを使いこなすこと」の先にある課題がありました。
「AIの凄さを強調するのではなく、私たちが目指す教育目標を実現するために、地に足のついた活用を共に創ってほしい」
教務部の向山先生は、研修導入の際、そう期待を込めて語られました。ご紹介でエデュテクノロジーを知っていただき、単なる技術レクチャーではない「伴走者」としての姿勢に共感いただいたことが、研修実施のきっかけとなりました。
今回は、名張青峰高校が目指す教育を創る中で、重要視していた「学習評価」を切り口にしながら、生成AIのよりよい活用を教員同士で考えることができる研修を実施することになりました。
AI活用で評価の軸をアップデートする研修
今回の研修を担当したのは、現職の英語教員であり、エデュテクノロジーのアセスメントデザイナーでもある高木俊輔先生。
研修は、生成AIの操作方法を学ぶ前に、「そもそも生成AIはどんなもの?」と生成AIの特性と活用に際して注意すべき点を学ぶことからスタートしました。
後半は実際に生成AIを活用した授業の例を紹介しながら、参加者と一緒にAIを使い、担当教科の授業を想定したワークショップを行いました。話題はプロンプト作成から活用の目的、生成AIを有効に活用するための授業デザインにまで及び、先生方同士の話し合いを交えながら進んでいきました。
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生成AIをパートナーとして活用する: 生成AIを使うこと自体が目的化してしまいがちな中で、どのような視点で活用すれば学習者の学びの質を高められるか。
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「評価」についての考え方の振り返り: 「最後に点数をつける(総括的評価)」だけでなく、授業の途中で学びを調整する「形成的評価」において、いかにAIが機能するか。
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実践的なワークショップ: 英語科をはじめとする具体的な授業場面を想定し、プロンプト(指示文)を用いて一瞬で習熟度別の教材や、教科に合わせた質問用botを生成する体験。
生成AIの活用を中心とした内容でしたが、学習科学や学習評価の観点から活用を考える機会が多く、「評価という軸で解析すると、今まで自分がやってきた『教える・導く』という言葉の意味が腑に落ちた」と、ある先生が漏らした言葉が、研修の深さを物語っています。

研修風景
120分で見えた「新しい教師の役割」
研修後、先生方のアンケートでは、「教育者としての気づき」が多く寄せられました。
参加された先生方の声(アンケートより抜粋)
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「総括的評価に囚われ、診断的・形成的評価に意識が及んでいなかった点に気づかされました。途中の確認が足りていないことは、評価ができていないということだと反省です。」
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「AIは計量的な分析(文法ミスなど)は得意だが、文章の一貫性への指摘はまだ課題がある。だからこそ、生徒が自らの学びを俯瞰するために、教師がどの部分を直接指導すべきかを選別する力が重要だと感じました。」
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「英作文指導などはプロンプトを作るのが難しいと思っていましたが、これからは使わない手はないと思えるようになりました。教師の役割はファシリテーターであることを再確認しました。」
研修後の実感 「良い教育」を実現する手応え
今回の研修を通じて、松原先生は
「高木先生の評価理論に裏付けされたハイレベルな生成AI活用実践は非常に刺激的で、これから本校でも取り入れられる授業実践を作ることができました。手法を学ぶセミナーは世の中にたくさんありますが、今回のように『良い教育を実現すること』にフォーカスした時間は非常に貴重でした」
研修後、職員室では「リスニング音声をAIで意図的に速くして負荷を調整しよう」「生徒の興味関心に合わせた個別の教材を作ってみよう」といった、生徒のエンゲージメントを高めるための前向きな会話が生まれています。
エデュテクノロジーは、名張青峰高等学校様の事例のように、最新のテクノロジーを単なる「効率化の道具」として終わらせるのではなく、教育の本質である「評価」や「授業実践」をアップデートする力へと変える支援を続けていきます。
先生方がAIという頼もしい相棒を得ることで、一人ひとりの生徒に寄り添う「ファシリテーター」としての時間を最大化できるよう、これからも伴走してまいります。
研修概要
開催地: 三重県立名張青峰高等学校
対象: 全教職員
テーマ: 生成AIを活用した授業実践
講師: 高木 俊輔
2026年現在も「未来を開く力」の育成を掲げ、ICT教育とグローバル教育を強力に推進している全日制普通科高校です。教育の特色として、全校生徒に1人1台のタブレット端末(Chromebook等)を配備し、授業や家庭学習で積極的に活用する教育DXを推進しています。
また、グローバル化社会で活躍できる人材を育てるため、外国人講師(ALT)による指導や、英語でのプレゼンテーション、ディベートを行う「グローバルコミュニケーション」等の選択科目を通じて、高い発信力と広い視野を養います。
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講師のご紹介

髙木俊輔(たかぎ しゅんすけ)
神奈川県の私立中高にて教員として13年間勤務した後、渡豪し、教育評価について専門的に学ぶ。メルボルン大学教育学大学院修士課程教育評価専攻修了。現在は私立中高一貫校で教諭として働くかたわら、アセスメント・デザイナーとして研修や、企業の評価制度の監修などを行なっている。
文科省「AIの活用による英語教育強化事業」自治体アドバイザー、文科省中教審初等中等教育分科会教育課程部会「外国語WG」委員、Google for Education 認定トレーナー。
共著書に『エンゲージメント×英語授業 「やる気」と「意欲」を引き出す授業のつくり方』(明治図書)。
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