【イベントレポート】探究学習におけるルーブリック評価の実践事例 〜昴学園高校が挑んだ生徒の成長を後押しする、先生と生徒の意識の変化のリアル〜
- ayakonakagawa
- 1 日前
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更新日:35 分前

📌 本記事でわかること
イベントの目的:探究学習における評価(ルーブリック)の構築・導入方法と、それによる生徒と教員の意識の変化について実践事例を共有。
教育現場の課題:探究学習など可視化が難しい活動の客観的な評価、生成AIによる成果物の判断、教員の業務負担の増加。
解決へのアプローチ:評価を成績づけではなく「学びの羅針盤(支援ツール)」として活用し、一人ひとりの学習の最適化と自律的な学び(考える力)の育成を実現する。
対象・環境:小学校、中学校、高校、大学まで、幅広い教育機関におけるICT・生成AI活用のヒントとなる一次情報を公開。
2026年8月12日(水)、株式会社エデュテクノロジーは、オンラインセミナー「生徒の成長を後押しする探究学習と評価のリアル 〜生徒と先生の意識の変化〜」を実施いたしました。本イベントでは、三重県立昴学園高等学校の山﨑恵介先生と、弊社のアセスメントデザイナー髙木俊輔が登壇し、教育現場のリアルな状況に基づいた実践発表を行いました。
本記事では、参加者からの貴重なお声をもとに、当日の取り組みとディスカッションの成果をレポートします。
探究学習の評価において教育現場が抱える課題とは?
近年、日本全国の教育機関において、思考力や課題解決能力を育成する探究学習の重要性が拡大しています。一方で、現場の先生方からは以下のような課題が提起されています。
客観的評価の難しさ:探究活動の成果や、生徒個々のプロセスをどう評価し、成績に反映するかという問題。
生成AI・ICTの扱い:児童生徒が生成AIを利用する際の思考力低下や情報モラルへの懸念、またAIツールの効果的な活用方法の不足。
教員の負担増加:授業準備や採点、日々の業務に追われ、DX推進や最新技術を学ぶ研修機会・時間が確保できない状況。
教員間のスキル・意識の格差:システム導入やカリキュラム構築に対する教員間の温度差や、コンセンサス形成のハードル。
解決事例:ルーブリックを活用した評価の最適化と実践
これらの課題に対し、当日のセミナーでは具体的な解決策と実践事例が発表されました。(※動画の詳しい解説は後日公開予定です)
■ 三重県立昴学園高等学校 教諭・山﨑恵介先生
総合学科高校における4年間の探究プログラムの歩みから、ルーブリック作成の効果を発表しました。
ルーブリックは探究の「羅針盤」
生徒が理解しやすい言葉で目標を記述することで、教員が都度指導しなくても、生徒自身が主体的に「学び方を学ぶ」環境が実現します。
評価は常に「アップデート(β版)」
一律の完成形を求めるのではなく、実践を通して生徒や教員と共に改善を重ねるプロセスが必須です。
「教える」から「伴走する」への進化
評価に対する生徒の納得感が高まることで、教師の役割も知識の伝達者から、一人ひとりの学びを支援するジェネレーターへと変容しました。

■ 株式会社エデュテクノロジー アセスメントデザイナー・髙木俊輔
評価を教育デザインの基礎に
生成AIで自動作成するだけでなく、「どのような人材を育成したいか」という目的の言語化が重要性を持ちます。
学習者主体の評価システム
評価を学期末の採点業務としてではなく、リアルタイムに学習を支援・最適化するための教材として活用する方法を提案しました。

参加者の声:教育現場のリアルな悩みと今後の可能性
当日は、オンラインのチャットやアンケートを通じて、参加者同士の活発な情報共有が行われました。現場の生の声を一部紹介します。
【評価基準の運用と「想定を超える生徒」への対応】
「ここまで細かい変容を見取るルーブリックを、毎回の探究の時間でどのように使ってらっしゃるのかとても興味深い」
「学生は常に教師の期待値と予測を超えてくるものですが、ルーブリック評価を超えたパフォーマンスはどのように評価しているのか知りたい」
【教員間のコンセンサスと組織マネジメント】
「探究活動の評価にルーブリックを入れようとしている途中ですが、教員間でなかなかコンセンサスがとれない」
「複数の教員にあらかじめどう評価するか事前に落とし込むことや、やっていきながら変更することが必要でした。やる気のある教員とそうでない教員の温度差もありました」
【他教科・多分野・異校種への応用と発展】
小学校・中学校:「教科の単元学習の導入時に『ここまでできるようになりたい』という評価基準を児童・生徒と共有することで、自分事として学びを深めることができると感じた」、「問いを立てるのも、サイクルを回すのも生徒。次学期の探究の評価に繋げたいと強く思った」
大学・実業系高校:「探究の評価は大学の成績評価の参考になる。お互いに往還して精度が高まると感じた」、「実業系高校の課題研究やモノづくりなどのアウトプット評価のヒントになる」
教科指導:「英語のパフォーマンス評価(ロールプレイライティングや自己紹介など)でも、学生が自分で自分のアウトプットを評価してもらうことは大事」
【教育の本質に迫る気づき】
「『生徒たちにどんな力をつけてほしいか』という想いと『探究で身につく力はバラバラでいい』という想いが同じ人から語られるのが印象深かった。『評定1が悪いことではない』というのも山﨑先生すごいなと感じた」
「『ベータ版でいい』という考え方が関係者に浸透すればいいと思う。早急な結果を求めすぎると現場は苦しい」
今後の教育における評価とICT活用の展望
今回のオンラインセミナーを通して明確になったのは、「評価システム」は単に知識や成果を客観的に判断するためのものではなく、「生徒の主体性を引き出し、教師の指導のあり方を根本から改善するツール」であるという事実です。
近年、教育現場への生成AIの導入やDX推進が急速に進んでいますが、そのメリットを最大化しデメリットを抑えるためには、人間(教師と生徒)の対話と柔軟な対応が欠かせません。完璧なガイドラインを最短で作成しようとするのではなく、まずは現状を把握し、試行錯誤(パイロット運用)のなかで蓄積されたデータを分析・最適化していくプロセスが、これからの教育には必要不可欠です。
ご参加いただいた皆様、活発なご質問やフィードバックを誠にありがとうございました。
おわりに:先生の「もっと良い授業にしたい!」を、一番近くで応援したいから。
今回のイベントやアンケートで届いた、先生方のリアルな声。
「忙しいけれど、子どもたちの成長のために新しい評価や授業づくりに挑戦したい」という真っ直ぐな情熱にふれ、スタッフ一同、あたたかいパワーをいただきました。
私たちエデュテクノロジーのスローガンは、
「日本で一番、先生の『隣』にいるチームになろう。」
です。
一人で抱え込みがちな探究や評価のお悩みも、隣で一緒に走るパートナーがいれば、きっと「やってみよう!」というワクワクに変わるはず。校務の効率化から探究学習・AI活用まで、先生方が子どもたちと笑顔で向き合える時間を増やすお手伝いをしていきます。
これからも先生方の「知りたい!」「やってみたい!」に応える企画や最新情報を、公式サイトやSNSでお届けしていきますので、楽しみにしていてください!
ご参加いただいた皆さま、素敵な時間を本当にありがとうございました!
🏫三重県立昴学園高等学校について
ユネスコエコパーク登録の大台町にある
全国唯一の県立で全寮制の総合学科高等学校
三重県内全域と県外から集まった生徒たちが、大台山系の山々に囲まれた豊かな自然環境のもと、特色ある5つの系列(地域探究、総合スポーツ、美術工芸、生活福祉、環境技術)で学んでいます。2020年入学生から県外からの生徒を募集しています。総合学科、全寮制などの特色を生かした人材育成や学校づくりを目指しています。
〒519-2593 三重県多気郡大台町茂原48
TEL 0598-76-0040
🤝 エデュテクノロジーと昴学園高等学校のご支援について
株式会社エデュテクノロジーでは、昴学園高等学校様に対して2024年より「DXハイスクール」の伴走支援を実施・継続させていただいております。同校の特色ある探究学習の推進と、持続可能な教育DX・デジタル環境の定着に向けて、オンラインとリアルを組み合わせた効果的なプログラムでサポートを行ってまいりました。
1. 髙木俊輔による「学習評価研修(教員向け研修)」と継続的なアドバイス
メルボルン大学大学院で教育評価を専攻した、現役教員であり弊社のアセスメントデザイナーの髙木俊輔による「教員研修(教育評価研修)」を実施。単に点数をつける評価(総括的評価)ではなく、生徒の学習プロセスと成長を支援する「形成的評価」の理論を学校・授業に導入しました。
研修後も継続的な評価アドバイス・コンサルティングを通じて、先生方が教育現場で直面する評価の悩み(観点のズレや業務負担の増大)の解決に寄り添い、学校独自の「ルーブリック評価基準」の作成・運用を伴走支援しています。
2. 「やりっぱなし」を防ぎ、自走する探究学習・個別最適な学びの実現
単に課題をこなして終わる「やりっぱなしの探究活動」から脱却するため、ルーブリックを活用した到達目標の可視化とフィードバックのシステム・仕組みを整えました。これにより、生徒自身が目指すべきゴールを把握して主体的に問いを深められるようになり、教師側もデータや共通言語に基づいて個々の成長を見守る指導体制が確立されています。
【お知らせ】「エデュテクノロジー ラーニングセンター」全7回完結記念!最大50%OFFセール開催中
株式会社エデュテクノロジーでは、先生方がいつでも・どこでも・ご自身のペースで学べるオンラインスクール「エデュテクノロジー ラーニングセンター(ELC)」を開校しております。
この度、アセスメントデザイナー髙木俊輔が講師を務める『学習評価講座』(全7回)がついに完結いたしました。
本講座は、評価の基礎理論から、実際のルーブリック作成、そして学習改善につながる効果的なフィードバックの手法までを体系的に学べる実践的なプログラムです。
多忙な日々の業務や授業準備の合間、通勤時間などの「すき間時間」を活用して、これからの教育現場に必要な評価の知識とスキルをアップデートしませんか?
🌟 リリース記念 特別セール概要
全シリーズ完結を記念し、これから評価について体系的に学びたい先生方や、校内研修での活用をご検討中の学校様に向けて、期間限定の特別セールを実施中です。
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割引内容:【全7回】基礎編・応用編パッケージが定価の50%OFF(12,000円 → 6,000円 税込)など、各パッケージが特別価格!
適用条件:ご購入後、1ヶ月以内にレビューをご投稿いただける方
特徴:動画の視聴期限は購入完了日から1年間。ご自身のペースで何度でも繰り返し学習可能です。
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【講師紹介】

髙木 俊輔
神奈川県の私立中高にて教員として13年間勤務した後、渡豪し、教育評価について専門的に学ぶ。メルボルン大学教育学大学院修士課程教育評価専攻修了。現在は私立中高一貫校で教諭として働くかたわら、アセスメント・デザイナーとして教育評価についての研修や、企業の教育プログラムに関わる評価制度の監修などを行なっている。
文科省「AIの活用による英語教育強化事業」自治体アドバイザー、文科省中教審初等中等教育分科会教育課程部会「外国語WG」委員、Google for Education 認定トレーナーとしても活動中。共著書に『エンゲージメント×英語授業 「やる気」と「意欲」を引き出す授業のつくり方』(明治図書)。
【髙木俊輔先生の学習評価研修のご案内】
自治体や学校向けの集合研修(対面/オンライン)とオンデマンドの
2種類の教育者向け研修をご用意しております。
【導入事例】
🏢 関連サービスのご紹介
株式会社エデュテクノロジーは、「次世代の学び」を探求し、10年以上のノウハウで教育現場のICT化・教育DXを進めています。教育現場の課題・ニーズに応じた多様なAI教育・探究学習ソリューションを提供しております。
学習評価理論の理解からルーブリック作成、生成AIを活用した評価業務効率化・個別フィードバックの高度化までを包括サポートします。
探究プログラムの構築と、生徒の進捗や思考プロセスを可視化する「探究ダッシュボード」を提供。生徒の探究学習を評価で支援するサポートをいたします。
校務の効率化プロンプトからハルシネーション(嘘)や著作権への対策まで実践的に学ぶ基礎研修。校務DX推進サポートや生成AIを活用した探究学習プログラムの構築支援も行なっております。
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